昼休み明け、まだ昼なのか、と途方に暮れる。
何もしたくなくて、このまま、すぐにでも早退してしまいたかった。
家に着くまでは、どうにも抑えられない渇きに苦しんで、都合良く座れた電車では、ずっと目を閉じていた。
友情でも、恋愛でも、満たせるようには思えなくて、漠然とした不安と、無差別な苛立ちという以上には、
涸れた泉の底にはあるものの手がかりが掴めない。
今思えば、意識も途切れるような激しいスポーツがそれを晴らせたような気がする。とびきり破壊的なものが。


しばらく何もしないで、洗濯して、シャワーを浴びて、駅まで散歩して、歩きながらビールを飲んだら少し落ち着いた。
苛立ちの対象がなくなったんだろう。
まわりと、まわりに揺さぶられ反応する自分。
警察官に呼び止められて自転車を降りた少年が、不満そうに頭を掻きながら質問に答えていた。
僕は、最後のひと口をのどに流し込みながら、横目に通り過ぎる。