朝からカロリーメイト2つで必死に働いた。
必死と言っても、汗をかかない方の必死で、
ただただ黙々と、降り掛かる火の粉を最小限の動作で払い続けていた。
眠くもならないし、意外とおなかが減らないものだ。
そして時間が経つのが異常に早かった。
時間の進みを仕事の進行で計った。
まわりの会話には、一切目もくれなかった。
いつの間にか、職場でのイメージは寡黙で厳しい人になりつつある。
そんな自分が、内側から日に日に溢れてきて、もう止められそうにない。


時間までになんとかカタをつけて、Queへ裸眼のライブ。
カスタネッツの元さんは、元気でかわいらしく、青い歌詞を書く人だった。
汗で、くりくりの頭がみるみる膨らんでいった。
素敵な大人だなあ。
山田さんが下を向いて、くすっと笑うのを見て、なんかいいなと思った。


人を楽しませることができる人になりたいなと思う。
でも、それは難しくて、生まれた頃にはまわりを幸せにする笑顔があったはずなのに、
年をとるにつれて、その能力は減りつづける一方だ。
自分が楽しむのだって、次の瞬間には楽しかったことを疑いはじめている。
その瞬間には、ぞっとする。
そばに来てくれるのはとてもうれしいのと同時に、とても寂しい。
近かったのに、すっと背を向けられるのも、とても悲しい。
けど、そのあとに残るのは、自由。
何もない自由。
夜は本を読む時間。