雨。
夜にメールをいただけて、ゆるやかに眠りについた。
繋がりは、やっぱりうれしい。
起きて窓を開けると、突如として萎れてしまったバラの鉢が少しずつ元気を取り戻してきていた。
元気になってくれるなら、この雨にはいつまでも続いていてほしい。


小指の具合もやっと少しよくなってきて、たまっていた水仕事を済ませて、
久しぶりに湯舟にお湯を張った。
感覚を忘れてしまったのか、寒さのせいなのか、おふろを熱く入れすぎた。
海辺のカフカ、を読みはじめた。
朝からのおふろは、本当に体があたたまって、ほかほかしながら駅まで歩いた。
外はもう寒くはなくて、雨も弱まり始めていて、湿気の嫌な感じは全くなくて、
水気を帯びているような、高地の朝の冷ややかさのような、懐かしい気の締まる空気。


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曇り。
今日だって、真黒なコートを着て、可能な限り身軽に、
ポケットにも何を入れないように、小さな手提げバックひとつで(本当は何も持ちたくなかった)、
なるべく目の高さを変えないように、呼吸もできるかぎり深くして、歩いていた。
出会う人たちは、いい人ばかりで、声をかけてくれた人もいたのに、素っ気ない態度でごめんなさい。
島崎さんはとても小さく細くなっていて、後ろ姿では全然わからなくて、
良くも悪くも、とてもきれいになっていた。
歌う姿の力強さは相変わらずで、ほっと安心した。
いない人、は丁度思っていたことと重なった。
本当に好きな人の幸せは、以前よりも強く確かに願っているけど、
願っているのとは別に、気持ちが消えてくれる訳ではなくて、出口はなくても、今も変わらず想っている。
いつか自然に人を想えるようになるのか、この時間に意味があるのか、
変化が訪れたときに初めてわかるのだから、今はこうしてあてもなく、1人の海をただただ泳ぎ回る。