最近は、移動の電車で本を読んでいる。
少し前までは、電車の中では大抵音楽を聴きながら眠っていて、それが当たり前で気持ちがよくて、
こんなに気持ちのよい眠りと音楽の時間があるのに、その時間を眠りの対局にある本に費やすなんて気が知れない、
と思っていた。
しかし、読みたいと思う本があって、それをきっかけに脳が知識を求めるようになると、
どんな本でもよくて(とまでは言わないけど)、眠りの欲求なんて全く顔を出さなくなった。
今朝は丸ノ内線が遅延の影響で混雑していて、いつもより人との距離がずっと近くて、
どの人も汗をかいていて、苦しそうに顔を歪めていたけど、不思議とそんな負の感情は全く湧いてこなかった。
朝の時間で本を読み進められるなら、この時間が続くなら、
ずっとこのまま遅れていればいい、と思っていたし、むしろこのまま1日が過ぎてしまえばいいと思っていた。
いつかはこの波もひいていくんだろうけど、頭の霧がすっと晴れて、冴えている感じはとても気持ちがいい。


職場では、特に揉め事もなく、問い合わせも少なく、
自分たちの仕事を片付ける、久々の平穏な時間。
わいわい話していたら、いつの間にか1日が終わっていた。


この部屋はこんなに寒いのに、もう台風がやってくるなんて。
季節の移ろいに、心も体も、準備なんてできやしない。