知らない間に、もうこんなにあたたかな季節になってしまった。
冷たいはずの風に吹かれても、首の冷えも刺すような指の感覚もなくなっていた。


ベランダの鉢は、新しい芽が伸び放題で、
陽が当たる姿を、ひさしぶりにまじまじと眺めて、
鉢を替えたり、新しい芽を撫でたり、古い葉を刈ったりして、1日を過ごす。


花が落ちることなんて、循環の中で出来事のひとつで、
そんなに大したことはない、なんて言いたくはないけど、
どんなことにも次の芽がもう、すぐに後ろで待ってることを、
どんなことも繋がっていることを、知っている。