慣れない仕事や変わってしまった前後の環境に、
何もわからなくなって、どれも誤った選択肢に見えてくる。


どっと汗をかいたり、胃がくっとなったりするけれど、
つまんだお菓子だったり、少しの間に聴く音楽だったり、
食事の予約の電話で聞く懐かしくて変わらない声だったりで、ふっと戻ったりする。


しばらく経つと、こんな気持ちも忘れてしまうんだろうから、
これでいいのかな、と思う。


走っている時間は、
足を進めて呼吸と心音を聞く以外何も考えなくていい時間と、
何かを考えていると走っていることを忘れている時間、のふたつで満たされている。
2つともとても不思議で純粋な時間で、
過信することなく、ペースさえ乱さなければ、ここにずっとひたっていられる。
すごく独り善がりな時間ではあるけれど、
日常もこのくらい単純な構造であったら、楽なんだけどなあ。