朝。


雨が降ったり止んだりする午後。
仕事用の鞄では小さくて、これから回らなくなりそうなので、公私ともに使えそうなバッグを購入。
思ったよりもたくさん入って、しかもふくらまない。
この子、できる子だ。


ダークナイト(Dark Knightでした。)を予約して、2時間ほど近くのプロントで時間をつぶす。
いろいろと考えを練っていたらあっという間に時間が過ぎる。
いい過ごし方を見つけた。
ダークナイトは、難しいことをたくさん言っていたし、ヒースの演技も危機迫るものがあったけど、
インパクトが強すぎて、うまく感じ取ることができなかった。
ハリウッドは、むずかしいなあ。
単純に楽しむことができなくて、消化不良だったことを考えると、いまいちの作品なのかもしれない。
また見たいかと言われると、辛すぎて見たくないかも。
お金をかけないとできないんだろうなあ、と思うと、余計。
嫌いじゃないんだけど。
メカ、素敵だったし。
見たらいいと思いますよ、きっと。


出掛けにはあんなに厚かった雲はすっかり晴れて、空には流れる雲の間に満月が浮かんでいた。
今日の月はとても大きくて、近い。
球体なのに、いくら見ても円にしか見えないのは、どうしてだろう。
穴があいているか、と言われるとそうも思えなかったし。
昔の人は、月という天体を知らずに眺めて、どう思っていたんだろう。
明日も、人を見て、自分を見て、映画を見ようと思った。


帰ってくると、外側の花弁からいたみが進んでいた。
端から皺がよって、緑と茶色の中間色が広がっている。
そう、手にした時から少し違和感を感じていたのは、この沈んでいく感覚だ。
死の匂いがどんどん色濃くなっていく。
止まった時間は、少しずつ沈んでいく。
朝ごはんを食べながら、話しかけたりしていたのに、悲しくて、悼ましくて、もう少しこわい。
目を背けたいし、朝がこわい。
でも、捨てられないし、捨てたくないし、捨てない。