仕事でむかっとくることがふたつ。
理想ばかり求めると、空気が薄くなって、あたまの中は乾燥してひび割れてくる。
できるだけやわらかく最小限で伝えようと努力はしているけど、
突然の切り替わりや考えなしの発言に、ついつい本音を突き刺してしまう。
下っ端のくせに、なにもできないのに、偉そうだな。自分。


ステージにはマイクが2本並んでいた。
みんな知っていて来たのかな。
カーニャはワンマンの時くらいに混雑していて、
もうここでは見れなくなる日も近いのかな、と複雑な思いで2人のステージを眺めてた。
でも、良成さんは嬉しそうだった。
まあ、そういうことでもいいのかな、とも思う。
ここはもうお客さんのためのものではなくて、2人のためのステージなのかも。
2人が並んで話す・唱う姿は、全くにしっくりと解け合っていて、
あいだやまわりをとりまく空気の流れが見えそうなくらい、確かなものだった。
生み出されるものが、美しいものであれ、醜くつまらないものであれ、
その存在を包んで認めあえていけたら。
そんな関係になれるほど。
変なところだけ正直で、本当のところはなにもわからなくて、からっぽで心底嘘つきだから。
いろいろ、むずかしい。


たまたまラカーニャ中国茶の先生に会ったり、帰りの電車で知り合いに会ったり。
今のみたいに過ごすようになって、もう3年ほど、随分時間が経っている。
自分のまわりにある、透明な円を感じた。
大きくなったり縮んだり、境界が濃くなったり薄くなったり。
今日は、きゅっと縮んで、きらきらして、色がついていた。