もう花が咲いてしまうのは、少し寂しい気がする。
一方で、浮かんでは消えて、少しずつだったり、ふいに形作られていくものもあって、
時間を過ぎてゆくことが少し楽しみになったりもする。


うれしくても悲しくても、感じられることが充分で、
そう思えるくらい辛いことがないことも充分に恵まれていて、
望み出したらきりがないのに、これ以上なにを望むというんだろう。


望んでも望んでも、
恋しい人をこの手で幸せにすることができないのなら、
その幸せを願いながら、この思いを形に変えていくことで、
ずっと先に、過ぎていってしまう時間を、より鮮明に感じ入れる気がする。
ものをつくる、ってそういうこと?