pilgrim.


僕は主にライブの山田さんが好きで、
それは、そもそもの良い声に、その時々で自在の変化があり、
のびたり響いたり、そういう音の効果を越えて、心にぐっとくるのだ。
そう、ぐっとくる。
ライブの山田さんに会いにいく時は、いつもそんな思いに期待をしている、と思う。
山田さんのCDは、多くのCDがそうだけど、まとまってしまうのだ。
当然、とりおえた声と演奏のバランスを計算して、整えての作品だから、
まとめようとして、まとまっているんだけど、それはライブのそれとは全く別のもの。
だから、CDよりも、僕はライブの山田さんが圧倒的に好きだ。
好きだった。
このCDは少し違った。
きっかけは、CDの方がいい、という言葉。。意見。
朝の電車、そんな風に聴いてみたら、そう聞こえてきた。
確かに初めて聴いたときには、これまでのゴメスのCDよりも、子どもっぽい感じだなあ、と感じていた。
少し聴きこむと、なんだかすごく安心する、そんな風に感じるようになった。
声が少し太くて粗い感じ。
変に格好良くなく、すごく等身大。
詩に意識が向く。
よく聴くと、まわりを包む音がどこまでも深くて、包みこまれる。
どれもやわらかくて、まるい音。
目を閉じると、音の色が見えそうなくらい。
格好良くなくて、素敵すぎない。
それがすごくいい。
聞き流すとなにもなく過ぎてしまうんだけど、ふとすごく安心している自分に気がつく。
こういう音楽って、大事だと思います。
山田さんの理想が見えます。
それは、昔から僕もすごく好きです。
しばらく、耳から離せなそう。


http://www.myspace.com/kickingbirds