彼女に会った帰り道、
僕の手はいつも彼女のにおいがして、
うれしくもあり、さみしくもあり、
揺り動かされる感情を、幸せに感じるのです。


1週間ぶりに帰ってきたこの部屋はとても静かで、
雨の音と、朝までの予定も、明日の予定も決まっていないことに、
とても心落ち着かされる。


これまでの不安な日々も、今は、
緑の地を歩きながら、手をかざして指の隙間から眩しい陽を仰ぎ見るように、
満ち足りて、まっすぐと歩くことができる。
一言や、ふとした仕草に、僕はとても満たされる。