中指が黒い芋虫のように膨らんだ。
足全体が、擦り切れて、痺れて痛い。
動けないことはないけれど、できればあまり動きたくはない。
自転車に乗っている間は気がつかなかったけど、一歩ごとに甲と足首が軋んでいる。
とりあえず、この指の血を早く流してしまわないと。


夏休み。
前途多難な予感。
いや、でもこういうふうだった気がする。
前途多難ということではなく、
予定や決まり事というものを除いた生活を求めていたのだから。


終わりが近づくに連れて、読み切ってしまうのがさみしくなってきた。


夕飯には、早く治すために、血肉を多めに摂った。
よく眠ったから、体もいくらか軽くなった。
部屋がきれいだから、随分気分が楽になる。
体を良く伸ばして、明日は調べものをして少し静かに過ごそう。